契約

子供の頃は、こう言う家（場所）に住むのが夢だった。

山里も良いなぁ！と思ったが、実際に『裏が山』の家に住んでみて、
ムカデが出た所で諦めた。'_'、
ナメクジは我慢できる。
んがしかし、ムカデは論外っしょ。
裏山の林の中に、カモシカの親子の姿を見つけた時や、
ゴウゴウ唸る風が森の木々を揺らしている様子を見た時は、素直に感動したー。
湿気とムカデが出なければ、山里も良い。
良いんだけどもね、
ここしばらく、仕事にならないので仕方なく読書な日々を送ってて
「山の不思議系」なものばかりを読んでいたら、激しく考えが変わった。
山小屋の親父さんや小屋番さんは
「やっぱり山は良いぞ！」と仰るが、山で暮らすのは怖いっす。

『新耳袋』だったかなぁ？
ある男の人が山で出会った異人と、『契約』を交わした。
以後、暮らしに困ることが無くなった。
その方が亡くなったあと、息子さんの前に現れた時、
ものすごく忙しそうだったと言う。そして、
「契約はしてはダメだ。」
そう言って去っていったんだそうです。

思うに、天狗さんに
「何でも望みを叶えてやるから、死んだらわしの仕事手伝え。」
とか何とか言われて、「はいっ」てゆっちゃったんでしょうね。
つまり、生きていた時の贅沢に対する代償を払わされていると言う事かと。

お家を買う場合でも保険に入る場合でも、
判子を搗く時はよくよく考えてやらないとね。