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しまねこです。天皇陛下と皇室の存続と繁栄を一番に願う者ですが、しばし政治ネタはお休み。縁の下の力持ちになる方法を探って行こうと思います。
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またAさんから電話が入った。
とうとうブチ切れたらしく w
親に出てきてもらう算段をしたとのこと。
ご両親には、
「まさかお前・・・」
疑われたようだが w、ストーカーの話はさんざんTVでもやってるから
すぐに合点してくれたようだ。
良かったね。
電話の間中、私が咳き込むのを心配してくれたAさんに、
部屋中が匂ってむせているのだと話したら、
彼はこんな話をしてくれた。



まだ彼が4つか5つくらいの頃、
東京都下の田舎町に住んでいた彼は、迷子になったそうだ。
春先のことで、陽はどんどん暮れるし寒いしお腹は空くしで、
半べそを掻きながらとぼとぼ歩いていたら、
電柱の側におばさんが立っている。
ニコニコしながらこっちを見ていたそうだ。
家を教えてもらおうと思って近づいたら、
着物のたもとからハッカ飴を一つ出してくれて、
「大丈夫だから」って言ってくれたんだって。
ありがとう。と、顔を上げたらもうおばさんはいない。
あれ?あれ?ぐるりと周り見ても何処にもいない。
手の中にはハッカ飴が一つ。

Aさんはハッカ飴を口に放り込んで、また歩き出したそうだ。
すると、どこからともなくいい匂いがしてくる。
なんの匂いだろう?
匂いに釣られて歩いて行くと、ふっとその匂いが消える。
あれ?こっちかな?と思って横を見ると、
どうも横道の方から匂ってくる。
そんな事をくり返していたら、突然自分の名前を呼ばれたそうだ。
お母さんだった。

さんざんお母さんに叱られて家に入ろうとしたら、
急にお母さんが
「あれ?今頃咲いてる・・・。珍しいねえ。」
お母さんの視線を追うとそこには、
「季節外れの金木犀が咲いてたんだ。」
Aさんは感慨深い声を出した。
「なるほど。そのイイ匂いが金木犀だったんだね?」
「そー。あれは何だったんだろう?金木犀の精かな?」
以来彼は、学校へ行く時も帰った時も、
金木犀に挨拶をするようになったんですって。

「匂いの記憶って強烈ですね」
Aさんはそう言って、電話を切りました。おわり。



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